2006.06.20 【Bluesy & Jazzy】

やってもうた。。。

いつものように駐車場に車を停める。
いや、、、いつものようにではなかった。

そして、いつものように更衣室へ向かい、着替えを済ませスタジオに入る。
顔見知りと挨拶を交わし、いつもは2本で帰る所、今日は3本のレッスンに出る事にした。


やはり、いつもとは違ったのだ。。。

2本目と3本目の間の待ち時間。
懐かしい顔を発見した。
記憶をたぐり寄せ、顔と名前を一致させる。。。
出来ればココでは会いたくない人だった。
会えて嫌だという事ではない。。。ただ、会うならばココ以外の場所が良かったという話だ。


ココでは比較的おとなしくしているつもりだが、本来の俺は態度がデカイ人間だ。
2〜3歳年上ぐらいじゃ、平気で失礼な事を言う人間だし。(まぁ、親しいからだが。)
ひとまわり年上の人間にも、結構言いたい事を言ってしまう人間だ。(親しき仲にも礼儀ありだな。)


そんな、俺がどうしたって態度がデカクなれない人種。
それが部活の先輩という人種である。
これでもかと言うぐらいの縦割り社会。
黒いモノも白と言わねばならぬ、体育会系 脳ミソ筋肉な世界。
きっと、人生で初めて経験する縦社会が部活だろう。
まして、2個上の先輩と言うのは、それほど親しくなれる間柄でもないので、この縦の関係はきっと永遠なのだ。


基本的に彼は優しい先輩だったし、今は俺のほうがヒゲはえてて偉そうだし、問題は無いんだが、何となくコレから会った時には気をつかわなければならないだろう。



まぁ、それはいい!
やってもうたのは、んな事じゃねぃ!



3本目のレッスンが終わり、風呂に入り、着替えを済ませる。
いつものようにレセプションにカードを返却して、駐車料金の延長分を払い、駐車場に向かう。。。
いつものように駐車券を取りやすい位置に置いて、煙草に火をつける。
『ふぅ〜、、、』と深い溜め息のように煙を吐き出した所でエンジン始動だ。




始動だ。
始動だ。
始動だ。
だ。
だ。
・・・・・・・・・・・・。
だ!
だ!!
なのだ!!!!だ!だ!だ!





エンジンかかんないんすけど。。。
つーか、ハザードランプつけっ放しだったみたいなんすけど、、、、
それも、3時間。。。
そりゃねぇ・・・。


この恥ずかしくて思わず顔から屁が出ちゃいそうな状況を迅速に解決すべく、ブースターケーブルを探す。。。
あ、、、この間オヤジの車からパクったのを取り返されたんだっけか、、、、
本当は嫌だったが、あくまで迅速に問題を解決するには家から車で5分と掛からないオヤジを呼び出し、車を繋いでもらうしかねぇ。

家に電話をする。。。
事情を話すと、既にオヤジの機嫌が悪い。。。
頭に来て電話を切って、ジム内のレセプションに事情を話に行く。
やっぱJAFでしょ。
って事になる。
やっぱし、家から来てもらうのが早いか。。。
そう思い仕方なく、再度家に連絡を入れ来て貰う事にした。


こういう時ほどウチのオヤジは最悪だ。
俺がどうしようも無い状態で困って助けを求めると、何とも傲慢な態度になる。
コチラは困って助けて貰ってる訳だから、文句は言えんのかもしれんが、その傲慢さに、いつの日かガンチンコのドロップキックを決めてやろうと、小学生の頃から心に決めている。


今回も『いつかお前ドロップキックな』と固く心に誓った。
相変わらずの態度だった。
なのに、エンジンかからねぇし。。。。

結局はJAFに出動要請し、いつか俺にドロップキックを受ける人間には帰ってもらう事にした。
JAFに連絡をすると、行くまでに30分〜40分かかるとの話だった。
現状をレセプションに報告し、既に閉館してしまったジムの外でJAFを待つ。


こんな時に限って煙草が切れ、俺のイライラは加速する。
ひらすら待つ。健気に待つ。
その待ちっぷりの良さで今の俺に勝てるのは、忠犬ハチ公ぐらいなモンだろう。


JAFが来た。
ものの5分としないウチに事態は解決した。
レセプションに声を掛け、平謝りも早々にジムを後にした。


1時間ぐらいエンジン切るなよ〜と言われたので、車を走らせる事にした。
あても無く彷徨う。
車に繋げたiPodをシャッフル再生してみたら、一番最初に流れたのはアン・バートンという女性のジャズシンガーだった。
今の俺の心には、怪我したての所に赤チンを塗られたぐらいに沁みまくりだ。


シャッフル再生の設定をアン・バートンのアルバムに変更して音楽を流す。
途中、コンビニに寄り煙草とコーヒーを仕入れ、、、もちろんエンジンはかけっ放しで。

時刻は12時を過ぎていた。
アン・バートンの囁くような歌声と夜の空気が溶け合って、闇が加速してゆく。
音楽はかけているクセにエアコンはしっかり切ってしまう小心者な俺。
運転席側の窓を全開にして、更に加速してゆく。


当て所も無く車を走らせているウチに、色々と考えていた。
きっと、今の俺は能面のように無表情だろう。
全開に開けられた窓に洗いざらしの髪が揺れる。
何でだか理由はわからないが、今まで自分が犯してきた罪。。。罪というか過ちを思い起こして素直に反省した。


ブルーな心にジャズな夜。。。
今日と明日の境目を車は走り抜ける。





とかカッコ良さげに綴って誤魔化そうとしても、今日の“やってもうた”は拭いきれないのだった。。。

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